Yinyang AMBASSADORS

JUNKO SAITO 齋藤 純子
ハタヨガインストラクター

前回のコラムで取り上げた、ヴリクシャーサナ木のポーズ
見た目はとてもシンプルですが、重心が高い上に、片足裏で全身を支えるため、バランスを取るのがなかなか難しいポーズです

木といえば、、、2年前にイチヂクの苗を庭に植えましたが、あまりにひょろひょろだったので、紐でくくり支えました
すると、驚くほど背を伸ばし、枝も伸ばし、小さな実をつけましたが、昨年の台風で根こそぎ倒されてしまいました
倒れた木を見てみると、根が驚くほど貧弱でした
紐で支えたことで、根は張っていないけれど、幹が安定していたため、細いまま上へ上へと伸びてしまったようです
自生する植物ならば、場所選びはもちろん、土台の安定なしに、幹も枝も無防備に伸びることはなかったでしょう

動くことのできない木にとって、大地に根を張るグラウンディングは最も重要なこと
しっかりと安定した根が張れば、幹も枝も力強く、それぞれの根に見合った、それぞれの姿へと成長するでしょう

グラウンディングと聞くと、大地を捉える下向きのエネルギーをイメージしますが、実際には、一方向のエネルギーではないはずです

ヨガのポーズでも同じことが言えます
下に向かうエネルギーが生じた時は、同じ分だけ上に向かうエネルギーを意識すること
右に向かうエネルギーが生じれば、左に向かうものも必要です
そのバランスが取れたとき、力任せなポーズでも、どこか一箇所に負担がかかるポーズでもない、全身にエネルギーが分散された、安定したポーズが完成するのだと思います

わたしは、漢字の「氣」のように、中心(丹田)から身体の隅々までエネルギーが放たれる様子をイメージをしています
とは言え、苦手なポーズだと「氣」が「気」になってしまうのですが。。。